読み上げ用音声合成が使用されている楽曲4選【ゆっくりボイス】

導入
初めましての人は初めまして。Urotoです。
本記事ではAquesTalkから使用できるゆっくりボイスやUTAUから使用できる合成音声が楽曲に採用されている事例を紹介します!
リリースが古い順で挙げていきます↓
1. My time / boen
OMOCATというL.A.を拠点としたアーティスト・スタジオが制作した「OMORI」というRPGゲーム内で流れる楽曲です。サビ前のBメロで「お・や・す・み」と音声合成が繰り返す形で使用されています。
こちらは実際の人の声と合成された音声とのニュアンスの違いから音声合成を採用しているのではないでしょうか。
合成音声による「お・や・す・み」は不眠症の人にとっての悪魔のような囁きなのかもしれません...
もし楽曲が気になったら、「OMORI」についても調べてみてください...!
2. SURF / ポルカドットスティングレイ
ポルカドットスティングレイの「踊るように」のアルバムの7曲目の楽曲です。ポルカドットスティングレイの心地いい軽快なギターが際立つ曲です。1番の終了後、2番のサビまでの語り時間で一部を合成された音声を使用しています。
該当の歌詞は以下の箇所です。
大声出しまーす
我慢
ちょっと話があるって言ったときに要件言ってよくない?
捨て垢は今から全部消します
入り口で立ち止まって喋るやつ一旦恐竜に噛みちぎられたほうがいいでしょう
ピザ食べる
合成音声の使われ方は複数あります。
- 「我慢」に対して「は?」と言う掛け合いとしての使い方
- 「恐竜」だけ穴抜けの形で使われている歌詞の一部を気持ちよく入れる歌い方
「恐竜」の箇所に関してはフロクロさんの「黒塗り世界宛て書簡」と同じようにリズムよく別の音が入る気持ちよさがあるなと思います。
また、「♪ランランララン乱世乱世♪」は読み上げ音声合成ではなく、歌声合成ソフトの初音ミクを採用しています。
サビ前で機械音声だけになっていて、2番のサビのフックになっているのが気持ちいいですよね...!
3. mother / お柴鉱脈
お柴鉱脈さんの楽曲で、ボカコレ2024冬の投稿作品でもあります。ポエトリーリーディングとして楽曲内にゆっくりボイスが使用されています。
↓本人による解説記事が投稿されているので、是非ご確認ください!
上記の記事内で、今回取り上げる楽曲以外にmotherのリファレンス楽曲としてゆっくりボイスが使われている楽曲が紹介されています。
- yanagamiyukiさんの「friendship」
- ピノキオPさんの「すろぉもぉしょん」
「すろぉもぉしょん」に関しては合いの手として使われているので、掛け合いと考えると今回2番目に紹介したポルカドットスティングレイさんの「SURF」に近い使われ方ともとれますね。
4. カルチャー / キタニタツヤ
キタニタツヤさんの「カルチャー」という楽曲でも使用されています。MVが「ウ”ィ”エ”」でも有名なバーバパパさんが手掛けており、曲と音楽が同時並行で作られたということもあり注目されている作品だと思います。この楽曲では、ボーカルチョップとしてゆっくりボイスが使用されています。
ボーカルチョップとは...
ボーカル音源を一部カットして音程等を変えたうえで新しいサウンドにする手法です。
イントロからゆっくりボイスが採用されており、曲をフックとしてとても魅力的なイントロになっています。曲の内容としてはメッセージ性の強い曲となっており、社会風刺的な楽曲になっています。キタニタツヤさんの過去のツイートでエンタメを通して啓蒙するということも書かれていたので、そことも通ずる部分がありそうですね...
エンタメでありながら啓蒙もやるって色んな領域で多くの人が目指してるものだと思うんだけど(私(わたくし)もそうですわ)、これはかなりその実現になっててすごかった カッコいい〜〜〜〜
— キタニタツヤ Tatsuya Kitani (@TatsuyaKitani) January 15, 2025
【1月15日まで】こたけ正義感の『弁論』 https://t.co/0kBHMY49mP @YouTube
(まだギリ間に合うぞ!!)
予測ですが、商業的音楽を含むエンタメなどカルチャーの一つとして、独自のカルチャーを持つニコニコで多く使われていたゆっくりボイスを使用したのではないでしょうか?
余談ですが、個人的には「「真実」がぼくらの望む形をしてくれていたら、ちょっと危険かもね」という歌詞にハッとさせられました...
まとめ
以上4楽曲を紹介しました!楽曲ごとに使われ方も多様でした。もともとは話し言葉として読み上げる音声合成ソフトが音楽の一部として使われているということ自体すごいですよね。
私も楽曲制作をしているので、ゆっくりボイスだけに限らずいつか読み上げ音声を使った楽曲を制作してみたいですね...
本記事を執筆しているUrotoも引き続きコンテンツを提供していく予定なので確認いただけると幸いです!
